北海道登別で極上の納豆づくりに挑む
小さな「工房型」の納豆専門店
豆の文志郎のルーツは、1920(大正9)年に初代・平塚文四郎が北海道室蘭に開いた小さな豆腐店。そこから現在へと続く、当店の大豆との長いつきあいが始まります。納豆をつくり始めたのは1935(昭和10)年のこと。戦中・戦後の原料難の時代もありましたが、後を継いだ二代目・与左衛門が家業を守り、さらに後を継いだ三代目・光雄も職人気質で、毎日正直な納豆づくりを続けてきました。現在の当主・平塚正雄は四代目に当たります。
幼い頃から大豆と納豆づくりを目の当たりにしてきた正雄は、大学時代を東京で過ごした後、迷いなく北海道に戻り家業に就きました。先代譲りの職人気質に探究心もあわせ持った正雄は、大豆、水、発酵、菌、さらには空気や電気の波動や振動、伝播にいたるまで、あらゆる側面から納豆研究を始めます。それは、工業製品としての生産規模拡大を志向するものではなく、医食同源の考えにも通ずる自然の摂理から「おいしくて、体によい」納豆づくりを目指すものでした。
豆の文志郎は大工場ではありません。「たくさんはつくれない。けれども、だからこそ、最高においしい納豆をつくる。おいしい喜びをお客様と分かち合う。」それが、小さな「工房型」の納豆専門店、豆の文志郎の追い求める姿なのです。